イベントリポート:世界一のコーヒーを学ぶ会 with 2016 World Brewers Cup Champion

イベントリポート:世界一のコーヒーを学ぶ会 with 2016 World Brewers Cup Champion

イベントリポート:世界一のコーヒーを学ぶ会 with 2016 World Brewers Cup Champion

Release Date: Aug 10, 2016

2016年8月5日(金)、東京・渋谷の Fuglen Coffee Roasters 内にて2016 World Brewers Cupのチャンピオン粕谷 哲さんをゲストに迎えてのトーク&実演イベントが開催された。

九州や大阪からも参加者が駆けつけ、当初18名だった定員が20名に引き上げられるなど、会場は世界一のブラックコーヒーを求める人で埋め尽くされ、開始前から期待と興奮が混ざりあった熱い空気に会場が包まれていた。

会場の Fuglen Coffee Roasters は普段はコーヒー焙煎所として機能しており、近くの系列カフェ Fuglen Tokyo はもちろん、都内で Fuglen の豆を扱う店舗や海外の取り扱い店舗に向けてProbat社製のヴィンテージロースターを使い、日々焙煎業務が行われるラボとなっている。

 

2016 World Brewers Cup の優勝後、粕谷さんの次の目標である「日本のレベルを世界水準にあげていく」という考えから、多忙を極める中での開催された本イベントの内容を独占リポート。

 

プロフィール

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粕谷 哲 (Tetsu Kasuya)

茨城県つくば市で30年ほど営業を続けている自家焙煎のコーヒーショップ「コーヒーファクトリー」の守谷駅店オープン時に入社。現在はマネージャーを務める。バリスタ歴4年目(2016年8月時点)
2015 Japan Aeropress Championship 優勝、2016 World Brewer’s Cup 優勝(アジア人初)

 

World Brewer’s Cup (WBRC)について

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ハンドメイドコーヒーの味と、それらのサービスレベルを競う大会。

一昨年前、日本人がアジア人初優勝をした World Barista Championship (WBC) はエスプレッソドリンクの味と、それらのサービスレベルを競う大会であり、WBRCとは対局に位置する。

競技は、ファーストとファイナルの2ラウンドで行われ、ファーストの成績上位6名がファイナルラウンドに進む事ができる。

内容は必修サービスとオープンサービスの2種類。ファーストラウンドでは両方を行い、ファイナルラウンドはオープンサービスのみで競技を行う。

 

必修サービス

評価ポイントは対応力。それに伴う技術・知識が評価の対象。

当日の朝に全ての情報が伏せられた豆を渡されて、指定された水とグラインダーを使って、30分で調整し、おいしく抽出する事を求められる。

焙煎後1週間以内の豆という事だけはわかるが、それ以外は何も知らされない為、競技者は課題豆とじっくり向き合う時間がないのが難しいところ。

 

オープンサービス

評価ポイントはプレゼンテーションと所作、それと抽出されたコーヒーの味。

競技者が豆やグラインダー、水などの全ての用意を自前で持ち込む事が可能。

プレゼンテーションでは何を伝えようとしているのか、動作が綺麗であるか(例えば目を見て話すなど)、その動きが一貫しているか、そしてサービスの質なども評価の対象になる。

 

2016 WBRCランキング

本年度のランキングは下記の通り。日本以外に台湾や香港などのアジア勢がファイナリストに残っていることから、アジアのコーヒーシーンの盛り上がりを感じさせる。

Champion: Tetsu Kasuya, Japan
2nd: Mikaela Wallgren, Finland
3rd: Chad Wang, Taiwan
4th: Benny Wong, Hong Kong
5th: Todd Goldsworthy, USA
6th: Odd-Steinar Tøllefsen, Norway

参照:http://www.worldbrewerscup.org

 

動画:ファイナル競技中の粕谷さん

(次ページ:勝つために実践したこととは?)

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