COFFEE KETTLE EXHIBITION

COFFEE KETTLE EXHIBITION

Release Date: Mar 3, 2017

2月20日から3月20日までの1ヶ月間、岩手「釜定」の三代目、宮 伸穂氏がデザインした南部鉄器製のケトルのお披露目と予約販売会が行われています。「釜定」の鉄瓶は世界的に人気がありながら、その製造工程にとても手間がかかるため、注文して手元に届くのは1年後になることもあります。

会場には、今回の新作ケトルが出来上がるまでの過程のスケッチ・図面などや、会場と岩手の釜定をつないで工房の様子を見られたりと、商品展示だけではなくいろいろな企画も。

また、3月20日の展示最終日には今年、表参道にオープンし早くも話題となっている、Koffee Mameyaの三木バリスタがこのケトルを用いてコーヒーをサーブする、スペシャルなイベントを予定しています。この機会に普段はなかなかお目にかかれない、南部鉄器のケトルを見に行かれてみてはいかがでしょうか。

Good Coffeeでは今回特別に製作である岩手「釜定」三代目の宮 伸穂氏にお聞きしたインタビューと、展示の模様をギャラリーでお届けします!

 

Gallery

Photography by Nik van der Giesen (@nvdg81)

 

Interview

鉄器でできたコーヒーケトルはあまり馴染みがないですが、どうしてコーヒーケトルを制作しようと思ったのですか?

今の私たちの生活は昔の日本人のそれとはおおきく変わって来ています。趣向飲料もコーヒー、紅茶、緑茶、様々な飲料水と多岐にわたり浸透しています。しかし湯を沸かす道具として生まれた鉄瓶は100年以上前からそのスタイルを変えていません。それは素晴らしい事では有るのですが、生活空間やスタイルがこれほど変化しているのに鉄瓶だけが昔のままというのも返って不自然な現象と思っていました。味覚の敏感な日本人が支持して来た鉄瓶の湯をさらに身近で評価される為に緑茶だけではなくコーヒーや紅茶を愛飲する方々にもしっくり受け入れられるデザインを試みました。

あなたのコーヒーケトルの他にはないユニークなデザインのポイントを教えていただけますか。また、製作の際に、他の鉄器とは異なる、苦労した箇所や工夫した部分はありますか?

・熱くなりがちな取手や撮みを素手で扱えるように木を用いました
・ケトルを90度近くに傾けても蓋がずり落ちないよう加工
・IHでの使用を前提にし、底面をもっとも効率が良く欠陥が生じないような加工処理
・湯の味が良くなるように鉄瓶の伝統的錆止め処理「釜焼き」を守り、琺瑯や塗装はしていません
・ポットに関しては片手ハンドルを採用し技術的に難しい縦長のスタイルに挑戦してみました

このポットの製作期間はどのくらいですか?

この仕事に就いた時から発想は温めていて毎年試作をしていたので、試行錯誤の時間はすごく長いです。具体的には8年前に試作を提案して以来、designshopの森さんに製品化を薦められここ2~3年でまとめてみました。

このポットをデザインする際、コーヒーに携わる方などに相談しましたか?また、どこからインスピレーションを受けましたか?

コーヒーは学生の時からのお付き合いです。ケトルやポットというアイテムは国外の多くのデザイナーとも楽しい話題になりました。ニコチン、カフェイン、アルコールは人を蠱惑します。

 

Information

「釜定南部鉄器ケトルとコーヒー展」
会期:2017年2月20日(月)〜3月20日(月・祝) 11:00-19:00/土日休
会場:designshop東京都港区南麻布2-1-17 白ビル1F)
詳細情報:イベントページ http://www.mh-unit.com/kamasada_kettle/
Tel:03-5791-9790

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